いちばんたいせつなことは、目に見えない

 

日曜の練習のことです。
ゲームの前にはノックアウト(ハーフコートでフリースローラインから一人ずつシュート打っていく。シュートが決まれば反対側のゴールへ行く。後ろに並んでいる人にシュートを決められたら脱落)をしています。
これは実力が如実に表れるものです。
シュート力はもちろん、残れば残るほど両方のゴールを往復しなければならないので体力も必要となります。そして集中力も試されます。

 

毎回残るメンバーは決まっているのですが、日曜の練習ではいつも残ってる男の子と初めて最後の二人に残った男の子が競っていました。

 

惜しくも初めて残った子は負けてしまいましたが、最後まで諦めることなく、投げ出すことなくやり切ったその子の姿は皆の心を打つものがありました。

 

これは大いに褒めて!と思って私が近づいて行くと、男子のキャプテンが私より先にその子に駆け寄って「〇〇良かった!本当に良かった!!」と手放しに称賛していました。

 

サン=テグジュペリの「星の王子さま」で「いちばんたいせつなことは、目に見えない」とあるように、「いちばんたいせつなこと」ここでは「子ども達の心の成長」を私達は目で見ることが出来ません。
「シュート率が上がった」などと言った技術の向上、「身長が伸びた」などの身体的成長は見ることが出来ます。
得てして私たち大人は目で見えるもの、感覚として実感しやすいものに目が行きがちです。
また、それらは目に見えやすい為に分かりやすい…つまりは労力をあまり必要としない。言わばインスタントなんですね。

 

目には見えない、見えにくい「心の成長」に重きを置くことは成果が実感しにくく、また労力を必要とするものです。
でも、ひとたび「心の成長」を実感することが出来たら、それは揺るぎのないものになると考えています。

 

非難するのではなく、互いに認め合うこと。
「悪いところ」に目を向けるのではなく、「良いところ」に目を向けること。
周りから認められることで、子ども達は自分を認めることが出来るようになり、そして新たな一歩を踏み出すことが出来るようになる。
そういった環境、循環の中で自ずと子ども達の可能性が花開いて行くよう思います。

 

練習終わりのミーティングの「良い所探し」の時間のことです。
ある女の子が「〇〇ちゃんが『一人でがんばらなくて良いんだよ』と言ってくれた(それが心強かった)」と話してくれました。
この言葉にもハッとさせられました。
こんな言葉を掛ける、掛けられる関係は本当に素晴らしいですね!
まさしく、目では見えない心の成長!

星見オールスターズでは「地域で子どもを育てる場」をテーマの一つに掲げています。
親は他人に迷惑を掛けることを悪いと思いがちですが、人は人でしか磨かれないので大いに迷惑を掛けてくださいね。
そう考えると「迷惑」は迷惑ではなく、「人が成長する為の唯一無二の方法」なのかもしれません。

 

いや~、星見オールスターズ劇場はやっぱり面白い!!

 

 

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